卒演2022に向けた練習の様子その2
こんにちは!学習院輔仁会音楽部の4年生です!
この度私達は、2022年3月5日(土)に学習院創立百周年記念会館にて、「卒演2022」こと創部100周年記念 第49回卒業演奏会を開催します。
昨年12月に開始した練習は年末年始の休みを挟み、まずは管弦楽団で1月17日に再開しました。いよいよ創部100周年となる2022年の活動スタートです!ここからはノンストップで本番まで駆け抜けて行きます!
...となるはずでした。
学内での感染拡大や東京都がまん延防止等重点措置実施区域とされたことを受け、1月20日付で学習院大学より対面での課外活動禁止の通知が出されました。これを受け音楽部も対面での活動を一時休止することになりました。
特に4年生としては、現役として参加出来る部活動は残り数える程しかないのに、なんてことをしてくれるんだというのが率直な感想です。しかし立ち止まっている訳にも行きません!なんとか練習の遅れを最小限にすべく、オンラインでの活動も始めました。
今回はそんな活動の様子をご紹介すると共に、部員インタビューも始めてみました。是非最後までご覧ください!
管弦楽団の練習の様子
管弦楽団は1月17日(月)に2022年の練習を開始しました!
この日はドップラーのハンガリー田園幻想曲とリストのハンガリー狂詩曲第2番というハンガリー繋がりの2曲を初めて練習しました。楽譜に書いている以上のテンポ運びを相談しながら考えていきます。大学は試験やレポートのシーズンのため、ひとまず4年生中心に練習です。
続いて1月19日(水)にも練習を行いました。内容はヒューブラーのコンツェルトシュテュックの初回練習とマーラーです。これにてなんとか1曲1回ずつ練習を行えました。既に東京都の感染者数は急激に増加していたので、いつ練習が中断しても良いように1回1回大切にして取り組もうという気持ちを共有し、集中して練習を行いました(とは言えこれが最後になるとは思っていませんでしたが...)。
学生課より対面での課外活動禁止の通知が出されたのは翌1月20日の夕方でした。
元々練習の中断は想定していて、例年よりも多めの回数の練習計画を立てていました。しかし活動再開がいつになるか見通せない状況です。オンラインで何かできないかと考え、元々全奏練習が予定されていた時間にオンラインで楽曲への理解を深めるイベント「オンライン全奏」を行いました!
Zoom上に集合し、指揮者とコンチェルトのソリストによって、楽曲の解説や振り方やテンポ運びの説明が行われました。各人が楽曲への理解を深めたことで、再開後の全奏練習もより良い物にすることが出来ると思います!
次回更新時には集まって練習できるようになっていると信じて、今は各々自宅で練習中です!
合唱団の練習の様子
合唱団は2月1日(火)に年明け初めての卒業演奏会の練習!
残念ながら大学の措置を受けてオンラインでの開催になってしまいましたが、混声での演奏曲「春」をみんなで音取りしました。オンラインのため、お互いの声を聞いたりすることは出来ませんが、いよいよ本格的な練習が始まった感じがしてわくわくしました☺
私たち4年生が中心となって行う練習は、MuseScoreというソフトとZoomを活用して、オンライン練習を行います。これはただの一例で、合唱団では指導する学年ごとにそれぞれ適した方法を使って、対面練習が難しいときにもオンラインで、出来るかぎり団員が不安に思うところを解消しやすいように務めています!
今出来る練習を積み重ねて、今年度の4年生らしい演奏会を作り上げていきますので、3月5日の卒業演奏会をどうか楽しみにしていてください!
オンラインでの練習だったので練習風景の写真は撮れませんでしたが、団員からのメッセージを画面で表現しました!
まだまだつらい状況が続きますが、声を合わせられる日まで個人練習がんばりましょう!
卒演2022特別インタビュー!
部員にインタビュー、始めます!トップバッターは今回「ハンガリー田園幻想曲」でソリストを務めるフルート4年、古川愛子です!インタビュアーは指揮を務めるクラリネットパート4年、森俊明でお届けします。
担当学年前の思い出
森)音楽部入ってみて、最初はどうだった?
古川)最初の本番はめじおん[1]だったけど、全奏っていうのが3年ぶりだったから、それが本当に楽しくて!そこまで3年間は楽器を1人でやってきたから、何十人、百何十人って単位で音楽が出来てそれが凄く楽しかったかな~。
森)その後古川は2年の秋定[2]で「幻想[3]」のトップ[4]やったんだよね。あの時はたまたま木管は2年生中心でやらせてもらえて。
古川)やっぱり一番印象に残ってるのはその時の事かな!幻想ってかなり分かりやすいストーリーのある曲じゃん?トップの皆とかで「ここはこういうシーンだから、もっとこういう風に吹いたらもっと良いよね!」とか相談しながら、かなり作りこんだ曲だったと思う(笑)。
トップ合わせだけじゃなくて、2ndと2人でとか、曲の気になる部分について「ここ音ある人で集まろ~」って部活の時間外とかに集まって練習したりとか…中学で入ってた吹奏楽部では先生がこう吹こうって決めてきてくれてそれに皆で従うだけだったけど、この時は自分達でこれはどういう曲なんだろってのを考えてその方向性を皆で一致させてって出来たのが凄い楽しかったな!
森)まずパート練の時間がみっちりあって、その上で分奏[5]、更にその上で全奏って形だったりとか、そういう音楽作りが出来る環境が音楽部にあったのは良かったよね!
担当学年の思い出
古川)担当学年[6]ってものをすごく楽しみにしてたから、先輩達がトップをやったり運営頑張ってるのを見てきた分、練習が出来なくなって演奏会が無くなっちゃったのはショックだったな。
森)活動が無くなっちゃった中で、そんな中でもやれることをやってみようって事で色々挑戦してたわけだけど、その中でも古川と言えばやっぱ「リモート演奏[7]」だよね。全部編集作業をやってくれて。
古川)懐かしいね(笑)最初に作ったのは2020年の4月頃の「学習院院歌」だよね。木管の中でやってみようかってなって、作ってみたら結構楽しかったから、弦の皆や合唱の皆にも参加してもらったんだよね。
森)当時はSNSで公開したけど結構反響があって、あの動画を見て興味持ってくれてその後入部してくれた子とかもいたんだよね!今回改めて一連の動画を編集して公開したんだよね。
古川)是非見て欲しい!(笑)
森)その後女子大の学祭[8]に出展するためにもリモート演奏動画作ったよね。あれは春に作った動画と比べるとだいぶ進化というか、洗練された感じがした!
古川)まず一個上の代の佐藤先輩が音源のミックスとかをやってくれて、そこのクオリティがめっちゃ上がったんだよね。あとは何か動画の中でストーリーが欲しいなと思って。動画はレコードに針を落とすシーンから始まるじゃん。レコードだったりCDをかける間に演奏会の内容を見返すでしょ?だから針を落とした後にプログラムが表示されるの。
森)そういう意味だったんだ(笑)
古川)で、最後レコードから針が上がって動画が終わるっていう。
あの頃は活動自粛が長引いて、皆で何かをするっていうのがすごく難しかったから、オンライン上ではあれ皆で協力して演奏を作れたっていうのは良かったかな。特に入部してくれてすぐの当時の1年生が結構参加してくれたのが嬉しかった!
森)そういう活動を続けたことも、その後状況の変化に応じて対面活動を再開して演奏会開催まで持って行けたことに繋がってると思うな。
古川)「特別演奏会2020」ね、最後に自分達で演奏会を開催することが出来て本当に良かったよね!
卒演2022について
森)どうして「ハンガリー田園幻想曲」を選んだの?
古川)本当に憧れの曲で!好きなフルーティストさんで上野星也さんって方がいるんだけど、その人の「ハンガリー田園幻想曲」が本当に絶品なの!ほんっとうに大好きで、ずっとやってみたい曲で...(笑)実は1年生の頃から卒演のコンチェルトはずっと狙ってて(笑)、ずっとやりたいって思ってた!
森)なるほどな(笑)じゃあ、今回はどういう演奏を目指していこっか。
古川)1人にでも、何かが伝わる演奏にしたい!それが作曲者の意図と違っても、私たちの考えてることと違ってても、何かが聞いてくれてる人に伝わってくれるとそれはとても嬉しいかな。
この曲の、特に第1場面とかは、郷愁みたいなものを凄く感じさせる曲じゃないかな。今コロナ禍っていう社会の中で、自分の故郷への想いとかアイデンティティみたいなものが高まっているような気がしていて、出来ればそういったところが皆さんに伝わってくれると良いかなって思ってる!
森)今回古川は係の2人で演奏会のロゴに始まり、パンフレットとかまで作ってくれてる訳だけど、何かデザインのテーマみたいなのはある?
古川)ロゴの色について、まずベースの緑は今回演奏会の会場であり、私たちが4年間通ってきた目白の森を表してるのと、あとは私達がやるはずだった春定[9]のパンフとかで使った緑に近い色にもしてるんだよね、ちょっと春定を感じてもらえたら良いかなと思って。あと文字のピンクは卒業とか目白の桜の色をイメージしてるかな。
森)あの文字の部分ね、一見白かと思わせてよく見ると品の良いピンク色なのめっちゃお洒落だなって思ってた!その他に見て欲しいポイントとかある?
古川)今曲目解説を全曲公開するってのをやってるけど、その記事のアイキャッチは見てみて欲しいな!一曲一曲原稿読ませてもらったり、私自身も調べたりして、受けたインスピレーションに合うような色合いで作ってるつもりなので、もしよかったらそこも楽しみながら読んでもらえると嬉しいかな!
森)順に公開してるからね。次の曲は何色かな、なんて楽しみにして頂けると嬉しいね(笑)
古川)あとは、当日お配りするプログラムパンフレットについては、手に取ってくれた人の思い出に残るようにって想いで作ってるので、そこには別バージョンの曲目解説も載ってるし、それぞれどういう気持ちでその曲に臨んでいるかとかを感じ取ってもらえたら嬉しいかな!
最後に
森)古川にとって音楽部ってどんなものだった?
古川)学生生活の9割くらい音楽部だったかな!(笑)色々な音楽のやり方が出来るってのが凄く良かった!それに色んな人に出会えたのも良かったな。色んな考え方だったり価値観の人に出会えて、音楽を通じてそれに触れることが出来た気がする!4年間本当に濃くて、大変なこともたくさんあったけど、良い時間だったなって思う。
一言で言うと、「これからも音楽を続けたいって思わせてくれた場所」かな!
森)間違いないね!今日はありがとう!
「目白音楽祭」の略。毎年6月頃に開催している主催公演で、2年生が企画制作を担当します。現在は「フレッシュマンコンサート」という名前で行われています。 ↩︎
ベルリオーズ/幻想交響曲 ↩︎
各パートの第1奏者(1st)。 ↩︎
セクションごとの合奏練習。 ↩︎
音楽部において運営を担当する学年のことで、2年生の冬から3年生の秋までにその時期が回ってきます。現4年生の場合は2019年12月から2020年11月まで。 ↩︎
各自が自宅などで演奏した録画を一つの動画に編集したもの。 ↩︎
「和祭」。2020年度はオンラインで関係者への限定公開という形式でした。 ↩︎
管弦楽団第59回定期演奏会。マーラー/交響曲第1番をメイン曲として準備中でしたが中止となりました。詳しくはこちらのページをご覧ください。 ↩︎
執筆:Sop. 4 O. M. / Cl.4 T. M.
編集:Vn. 4 A. M. / Cl. 4 T. M.
アイキャッチ:Fl. 4 A. F.
作成:Perc. 2 M. K.